防疫用殺虫剤の用量の単位や毒性値、効力値を示す単位として次のような用語が使われています。ご存じでしょうか?
 
ppm
Parts per million
百万分の一を意味する。
たとえば200Lの浴槽にスポイト一滴の量に値する。
ppb
Parts per billion
十億分の一を意味する。
たとえば10トントラック100台に1gの薬があることを意味する。
mg
Milli-gram
千分の一グラムを意味する。
μg
Micro-gram
百万分の一グラムを意味する。
ng
Nano-gram
十億分の一グラムを意味する。
LD50
Median lethal dose
50%致死薬量ともいい、個体群の50%を致死させる薬剤量を意味する。
たとえば、100匹の供試虫の50匹が死ぬ薬量をいう。
LC50
Median lethal concentration
50%致死濃度ともいい、個体群の50%を致死させる薬剤量を濃度で示したもの。
TLm
Median tolerance limit
魚類に対する急性毒性試験値を示し、通常48〜96時間内に50%が致死する濃度を意味する。
KT50
Median knock-down time
50%の供試虫が抑転(起き上がれなくなる)に要する時間を意味する。
無毒性量(NOAEL)
No observed adverse effect level
各種毒性試験において、その薬物を動物が摂取しても動物の体に有害な影響を与えない薬量を意味する。
GLP
Good laboratory practice
医薬品の適正試験規範という国際的な安全性及び安定性試験実施基準である。試験のやり方だけでなく、設備や組織まで規制される。
GMP
Good manufacturing practice
医薬品の適正製造規範という国際的な基準である。製造するに際しての留意事項だけでなく、設備や組織まで規制される。
速効性 ノックダウン効果(致落下仰転効果)、すなわち、飛翔する昆虫では飛翔能力を速やかに失わせ、歩行性のものは速やかに歩行能力を失わせること。
遅効性 速効性に対比される用語、すなわち昆虫の飛翔能力や歩行能力を失わせる作用の発現が
遅いこと。
残効性 長期間にわたって、効力が持続することをいう。
感受性

影響や作用を受けやすい状態。殺虫剤に感受性があるとは、その殺虫がよく効くこと、また、その程度をいうこともある。

抵抗性 殺虫剤に対する抵抗性とは、その昆虫の正常な集団において、大多数の個体に致命的なはずであるべき薬量にたえうる能力が、その系統に発達したことをいう。
交叉抵抗性 一つの殺虫剤で、ある昆虫の集団を淘汰して抵抗性が発達した場合、その集団が他の殺虫剤に対しても、抵抗性が強いという現象のことを交叉抵抗性(Cross resistance)とよぶ。
 
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